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相次ぐ受難を情熱に変えて走り抜いてきた女医の、渾身の半生記、続編！

書籍情報

• 著者：前田恵理子（東京大学医学部附属病院放射線科）
• 定価（本体1,780円＋税）
• 四六判／256頁
• ISBN978-4-909888-01-3
• 発行日：2019年12月10日（第1版）

本書の特長

• 東大病院の循環器放射線を一手に担い、小児心臓CTや被曝の専門家として国内外で重責を負いながら、再発を繰り返す肺癌を3度の手術、2度の化学療法、分子標的薬、放射線治療を経て克服。助かるための介入と母としての葛藤を赤裸々に語る。相次ぐ受難（passion）を情熱（passion）に変えて走り抜いてきた女医の、渾身の半生記、続編！

「あとがき」より

• 本書では、最善の治療を組み立てるために私がどんな介入をしたのかをかなり赤裸々に描いた。医療関係者の読者の方には、通常であれば根治が難しいとされる状態から、少なくとも良好なコントロール、ともすれば根治に持ち込めた（根治であるかどうかはあと5年経たないと確定できない）一例の背景に何があったのかを知っていただければ幸いである。また、一般の読者の方には、命が助かるために、私を含めた医療関係者が何を考え、どのように行動したのかを学び取り、自分が医療にかかる際の参考にしていただければ幸いである。
  同時に、医療従事者の活き活きとした営みが、実験の積み重ねや思わぬ出会いを通じてほんの少しずつ医療を進歩させていく様子を、私の仕事を通じて垣間見ていただきたい。
  

目次

• 第4章　化学療法までの葛藤
• 1　決意と分岐
• 2　外の風
• 3　退院の日に
• 4　方針決定
• 5　家事を教える
• 6　未知へのおそれ
• 第5章　化学療法
• 1　ＣＶポート挿入
• 2　投与前夜
• 3　投与開始
• 4　病室からの社会復帰
• 5　学会に向けて
• 6　待ちに待った学会
• 7　ＪＲＣ祝祭オーケストラ
• 8　ベッド確保作戦
• 9　ルーティンとなった３クール
• 第6章　サバイバー人生の始まり
• 1　恐怖のフォローＣＴ
• 2　復帰
• 3　ライフワーク
• 4　世界最低線量への挑戦
• 5　信じてもらえない
• 6　再び北米放射線学会へ
• 7　世界へ
• 8　教授交代
• 9　サイエンス倶楽部
• 第7章　再発
• 1　うごめき
• 2　水たまり
• 3　悟り
• 4　小１の壁とは
• 5　夏休みの悪夢
• 6　絶望と現実と
• 7　祈りの夏
• 8　夏の敗北
• 第８章　分子標的薬
• 1　フィードバック
• 2　投与開始
• 3　決定打
• 4　コレスポンディングオーサー問題
• 5　奏功
• 6　音楽の力
• 7　ガイドライン執筆物語
• 8　忍び寄る影
• 第９章　ラスボス登場
• 1　５年目を目前にして
• 2　せめぎあい
• 3　慈愛の襷
• 4　嵐の前の静けさ
• 5　千変万化
• 6　急げ、化学療法！
• 7　効きますように
• 8　脱毛と外見ケア
• 9　置き去り
• 10　小学校低学年の心
• 11　台湾出張
• 12　音楽に勇気付けられながら
• 13　東大オンコパネル
• 第10章　放射線治療
• 1　4回目の再発
• 2　治療計画
• 3　無味無臭
• 4　積算
• 5　再会と飛躍
• あとがき

読者対象

一般市民、患者家族、医師、医療スタッフ